みなさん こんにちには
西村歯科医院 院長 西村 真です。
今回は「子供歯並び治療で、特に生活習慣で気を付ける事」をご案内します。
先日、宮城郡利府町の中学生が歯並び矯正相談で西村歯科医院へお越しになられました。
主訴は、前歯が出ている。とのこと
これが、タイトルの「楽器と歯並び」につながるお話になります。
写真の様な歯並びでした。早速、矯正の相談で、中学生の生活習慣をカンセリングしました。
お話を伺うと、学校での部活動では吹奏楽部に所属しているとの事。
実は楽器と子供の歯並びには深い関係があるんです。
私たちの調査では、楽器全てが、歯並びを悪くする原因になっている訳ではないようです。
それでは、どの種類の楽器が歯並びに悪影響を与えているのか?
それは、歯を押し付ける楽器のようです。
例えば、クラリネットやサックスが挙げられます。
この二つの楽器は、下の前歯を、唇側に出します。そして、上の前歯も唇側に出します。
この様な場合、矯正していてもなかなか歯並びの改善をみることが困難になります。
生徒さんへの治療方針として一方的に、歯科矯正のために部活動の中止を指導する事は簡単です。
しかし、本人が夢や希望をもって好きで始めたこと、やりがいや努力をされているこもあり、楽器をやめるように提案することは心理面で非常にマイナスです。
子供の矯正は、歯並びそのものを改善していくことが大切ですが、子供の精神面での成長も大切な時期であると西村歯科では考えています。
つまり「どの様にして両立させて行くか?」を大切に考えています。
文化祭・生活発表会が近く頑張っているお子さんです。
実に「偉い!」ではありませんか?
ならば、楽器の歯並びへの負担(押し付ける力)を最小限にして「頑張るんだよ!」と前向きなアドバイスをしました。
このアドバイスをするのと、しないのでは、後々の矯正治療に大きな差が出ます。
子供たちと一緒に歯並びについて考える事、子供たちの事情や生活背景を聞く姿勢を続けていく事、そのことが大切だと思います。
子供の矯正治療は、正に協働治療です。
子供と、先生の信頼関係を保つ事が最も大切ですね。
さて、ここで、子供の矯正治療と、楽器の関係についてまとめて置きますね。
≪矯正治療の難しい楽器≫
A群 クラリネット・サックス
B群 トランペット・ホルンなど金管楽器
C群 フルートなど
A群(難しい)→C群(やさしい)といった順番になります。
他にも、バイオリンなどは顎でバイオリンを固定します。
そうすると、顎の変形や咬み合せがずれる場合がります。
つまり、生活習慣の中で、歯並びを悪くする原因が後天的な原因の場合もあります。
もう一度、生活習慣の中で、振り返って確認する事は大切です。
統計では、音楽に係わる人口は10~20%です。
お子さんの歯科矯正をお考えの保護者の方は、充分に気を付けて下さい。
顎の咬み合せのズレは、特に子供の矯正期間中の成長期にあります。
正しく成長させる環境作りが重要であると考えています。
顎・首・身体の成長に関係する時期ですので、気を付けましょうね。