矯正で抜歯するか?しないか?基準は、口が閉じられるか?どうか?で判断します。
もし、歯が並んでも、自然と口が閉じられず、歯が唇から出てしまう場合は、歯を抜歯し歯を並べましょう。しかし、先ず並べてみて、それから、抜歯を検討する場合もあります。
西村歯科医院では、折角、大事に育てた我が子供の歯を抜歯する事は、親としては、大変ストレスがかかります。実は、私の子供も歯並び矯正の診断を受けて、抜歯を勧められました。
私としては、抜歯は大反対だったので、西村歯科医院で矯正する事になりました。
保護者の気持ちすごく理解できます。そこで、以下の判断で検討します。
■12~13歳前後(又は、12歳臼歯 7番が生え始める時期)
全ての永久歯が生える12歳頃に、「全ての歯が生える場所」が確保できたか?
の再評価を行います。この時期に、抜歯をして並べるか?抜歯をしないで並べるか?の再評価をします。西村歯科医院では、90%以上が、抜歯をしない矯正をしています。
また、唇が閉じられるか?どうかで、抜歯を検討致します。必要の場合は、患者のQOL低下を考えると、抜歯が必要な場合は、抜歯をします。親知らず歯は、抜歯する場合が多いです。
*一卵性双生児のお子さんでも、歯の動きが違う様に、体質・生活習慣等、個人個人 顎の成長が違います。(将来の顎の成長を予測する事は、非常に難しく、治療計画の変更もある事をご理解の上、矯正を始めて下さい。)ブラケット治療が必要か?又は、抜歯が必要か?ディスキングが必要か?の診査をこの時期に行い、ご説明を致します。
第Ⅱ期治療
■歯を並べる
再評価後、顎の発育が不十分であり、抜歯が必要であれば、保護者の方にご説明をし抜歯をする場合があります。抜歯を希望されない場合は、80%位(生活に支障のない程度)を目標に歯並びを改善する様になります。その後に、最終仕上げとして、ブラケット装置による最終仕上げをする事になります。この時期は、むし歯になりやすい為、毎月調整、清掃が必要になります。
ブラケットには、2種類あります。①メタルブラケット②クリアブラケットです。 クリアブラケットの場合は、前歯4本だけですが、上顎+2万2千円、下顎+2万2千円 矯正料金に加算されます。それぞれの利点・欠点についてご説明いたします。
利点 | 欠点 | |
---|---|---|
メタルブラケット | 歯の動きが良い(場合にもよりますが、矯正が早く終了しやすい。) | 見た目が、気になる場合があります。しかし、殆どの矯正治療は、こちらです。 |
クリアブラケット | 審美的優れている。 | 破折する場合がある。 治療が長引く場合があります。料金が、上下顎で、 +4万4千円加算されます。 上顎4前歯の場合は、+2万2千円です。 |
4、後戻り防止
そして、最終的に歯が綺麗に並んだ後は、後戻り防止装置を装着します。
装着後1~4ヶ月ごと来院になります。最後の後戻り防止の期間が一番長いとお考え下さい。
矯正で、一番難しいのは、実は後戻り防止の対策なのです。
これは、年齢とともに歯並びが変化するからです。
*ここで、矯正の後戻りについてお話し致します。
無事 矯正が終了した場合でも、少し後戻りがするのは事実です。これは人間の老化現象があるように、人の体の「仕組(しくみ)」として、新陳代謝があるからです。10代には10代の歯並び、20代には20代の歯並びがあるように、年齢と共に、歯並びもそれにあった歯並びになってくるからです。これは避けられません。また、身体全体のバランスのとれたところに歯並びが並ぶように多少変化するからです。
そのため、多少後戻りすることは避けられません。しかし、一生懸命 矯正した歯が元に戻るのは残念なことです。西村歯科では、できるだけその後戻りが少なくなるようにリテーナー(後戻り防止装置)をして頂きます。これにより多くても一割くらいの範囲内での後戻りになるようにできるのです。また、態癖、歯ぎしり、使い方によりリテーナーは劣化(古く)なりますので、その時は、リテーナーを作り変えることで対応が出来ます。