顔の歪みと歯列不正が関係するからです。
顔の下半分は、小学校~中学校にかけて成長します。この時に、かみ合わせが関係します。なぜなら、顔の骨は、26個の骨がパズルの様に組み合わさり、それが、顔の骨を構成しています。かみ合わせをする事により、この組み合わされる骨の間が開く、閉じるの刺激を受け、顔の骨が成長します。
つまり、どの様刺激を受けるかにより、その骨の成長の形態が変化するのです。例えば、受け口のかみ合わせの場合は、受け口の刺激を受けますから、受け口の顔の成長をします。骨には、2種類あります。先ず、真直ぐな骨は、長管骨といいます。一方、顔の様な骨は、不整形骨といいます。長管骨は、栄養で成長します。つまり、足や手が長くなる現代の子供たちは、昔と比べて、栄養が良いのでしょう。その為、身長が高いのです。
しかし、現代の食生活はどうでしょうか?納豆、ごはん、おかずと等、前歯に刺激が殆ど無く、奥歯ですりつぶす食事ばっかりの様です。又は、水なので流し込む食生活が多い様です。
そうなると、前歯の刺激が、顔を構成している不整形骨に加わらず、発育不全を起こします。現代の子供は、歯は、大きい歯が、立派に生えてきます。しかしそれを生やす、顎の骨が、発育不全を起こしているのです。その為、不正咬合の70%以上は、前歯に出ます。
「先生、前歯が重なって来ているのですが、前歯がしっかり並ぶでしょうか?」と相談を受けます。この時点で、小学2年生であれば、下顎4前歯が並ぶ年齢です。その場合は、その4番が並んでいる骨の部分の刺激を加えることが大切なのです。良く噛んでくださいと指導すると、奥歯で良く咬みますが、前歯場の刺激には繋がりません。前歯の骨の刺激は、現代の食生活では、難しいのです。
私は、前歯の刺激は、タオルを、一日10回、前歯で噛ませる指導をしています。これにより、前歯から、骨に刺激が加わり、顎の骨の成長が促されます。この時点は、前歯4本を並べる事は大切な事です。
なぜなら、その後に、糸切り歯(犬歯)が生えてきますが、この歯が、大きい歯で難しくなります。犬歯は、解剖学上は、奥歯になりますので、奥歯を動かしてから、犬歯を動かす事になると、凄く時間がかかる事になり、又は、その後ろの歯を抜く矯正を選択しなければいけなくなります。
ですから、「糸切り歯」が生える前に、矯正を始めるのが一番良いでしょう。
先ず、前歯4本をしかり並べる横幅を発育させる。それから、犬歯を並べる奥行きを発育させる。これが、顎の発育を自然に発育させる順序です。この発育させる順序を手助けするのが、こども矯正装置ご理解してください。