<唾液の材料は血液だとご存知でしょうか>
血液が汚れにくい生活の実践!
はじめて訪問した患者さん。
お口の中を見てみると、カピカピに乾燥していた!
そんな経験をされた先生方も多いはずです。
65歳以上の高齢者。
そのなかの4人に1人以上が口腔乾燥(お口の渇き)を自覚しているという研究報告があります。(平成13年度長寿科学総合研究所)
訪問歯科診療の対象となる患者さんの多くはお薬を服用されていることが多く、さらに多くの患者さんがお口の渇きを自覚しています。(睡眠薬・降圧剤など)
また、口腔乾燥を自覚しにくい認知症の方は、家族や周囲の方が気付かなければ放置されてしまうこともあります。
お口が乾いている状態を見つけると、家族や介護スタッフの方は、
まずは”保湿剤で”と考えるケースが多いようです。
しかし、それはあくまでも対症療法。
「なぜお口が乾いているのか」
その大事な原因を突き止めなければ改善は期待できません。
例えば
・室内の温度や湿度
・介護は十分満足できる状態か
・いつ頃からお口に違和感を感じたか
・脱水症状は起きていないか
・SpO2(血液中酸素濃度)の値は正常か
・食事などの栄養状態に問題はないか
こういった原因によってお口が乾く場合もあり、いろいろ検討してみてください。
新潟大学私医歯学総合病院の伊藤加代子先生のお話です。
「唾液は血液を材料にして作られ分泌される。ただし、ストレスや薬の副作用によって自律神経が乱れると、唾液が出にくくなることがあります。」
この辺も原因かもしれませんね。