この様な患者さんが、来ました。
生年月日 平成24年1月20日 8歳4か月 男性
* 矯正治療説明書の有効期限は、歯根状況により変化する為、4ヶ月間となります。
(症状、患者さんの主訴について)
①令和01年12月上顎 乳前歯が自然に抜けてから、歯が生えて来ない。
②顎が狭く、歯がガタガタと生えてくると言われたので、今のうちに出来る矯正があれば聞いてみたい。
(一番聞きたいこと・困っていること)
料金・治療期間・本人への負担(痛みと違和感など)
説明をしっかりして欲しい。
本人が怖がっているので、優しくしてください。
(今までの治療で困ったこと)治療時間が長かった。
*確認事項→「低反発枕」は、使用しているでしょうか?(使用中)
矯正治療でも健康保険が適用される場合(18歳前後)があります
(矯正の保険適用について)
時期的には、高校生以降とお考え下さい。病名は、「顎変形症」です。保険適用の場合は、指定医療機関での施術となります。西村歯科医院は、東北大学等の指定医療機関ではありませんので、必要な時は、ご紹介も可能です。
ここで、小児の矯正と大人の矯正の違いをご説明いたします。
小児時期の矯正は、「顎変形症」前の矯正。
保険適用の矯正は、「顎変形症」後の矯正とお考えください。
「顎が変形した」→「顎が変形するように成長する」状態を、そのまま放置するのではなく、生活習慣を改善するのが最大の目的です。しかしながら生活習慣を本人の努力のみで改善することは難しく、それを補助する装置として、矯正装置を使用するという考え方が、小児矯正の考え方です。顎変形症になる過程には、色々の要因があります。右の図の様な成り立ちで、「顎変形症」が成立します。この中で、「口呼吸」「口の筋肉のバランス」「顎の発育不全」を、コントロールできる時期は、成長期(小児期)の時期しかありません。
(レントゲン所見)
手根骨レントゲン…成長期にあります。
(矯正の保険適用について)
大きな流れとしては、(第Ⅰ期治療)→(再評価)→(第Ⅱ期治療)の3Stepになります。
① (第Ⅰ期治療)→12歳頃まで 小学校の時期
この時期は、矯正装置により発育を補助する期間です。(歯の生える場所を作る期間)
② (再評価)→中学入学の時期。上顎の成長が、90%完成した時期。12歳前後
(この時期は、上顎の成長は、ほぼ終了です。)
12歳以降は、下顎の前方への発育が、盛んになります。(受け口になる可能性が高くなります。矯正装置により、どの位顎が成長したか?の再評価する時期です。
また、再評価の時期は、抜歯が必要か?又は、ディスキング(削合・形態修正)で治療するか?の再評価を行います。
*基本的には、西村歯科医院は、抜歯をしない矯正が主体ですが、抜歯矯正が必要な発育をする場合もあり、その都度、ご説明を致します。
また、外科(顔の手術)矯正(この場合は大学での矯正になります)必要性についてもご説明致します。大学へのご紹介は、可能です。→高校生まで待って、保険適用の外科矯正になる場合もあります。(顎変形症の診査も、併せて行います。)
その時の治療費の返還はありません。
おおよその時期 目的 装置の種類
第Ⅰ期治療 顎の発育(歯が並ぶ場所の確保) あまり目立たない装置し、可能な限り、裏側で矯正を考えています。
表の装置は、一時的な期間使用します。
再評価の時期 顎の発育の再評価
(抜歯か?非抜歯か?を検討します。) 12歳前後
上顎→成長終了
下顎→成長(この時期より3年間旺盛になります。)
受け口にならないか?要注意な時期です。
第Ⅱ期治療 歯を並べる
歯を動かす量を考えて、ブラケット矯正装置の設計を考えます。
③(第Ⅱ期治療)中学生以降 歯を並べる期間・成長期終了後 永久歯を並べる時期です。
(ここからは、具体的に説明致します。)
(第Ⅰ期治療)
1.場所の確保
永久歯が全て生える為の場所を確保致します。
上下顎の発育不足が考えられますので、上下顎骨の「発育を促す」装置が必要になります。最初に使用する矯正装置は、「RME装置」です。
他に、使用する装置は、「ビムラー矯正装置」「家でのみのフェイシャルマスク」 T4K 「ブラケット装置」「上下顎3DL」「床(しょう)矯正装置」です。この装置は、発育期のお子さんの顎の発育を支援するために効果的に働きます。最初の1ヵ月間は、装置の効果確認が必要なため、2~3週間に一度調整が必要ですが、その後は、装置が順調であれば、清掃・調整のため、一ヶ月に一度の来院になります。
おおよその時期 | 目的 | 装置の種類 |
---|---|---|
第Ⅰ期治療 | 顎の発育(歯が並ぶ場所の確保) | あまり目立たない装置し、 可能な限り、裏側で矯正を考えています。表の装置は、一時的な期間使用します。 |
再評価の時期 | 顎の発育の再評価(抜歯か?非抜歯か?を検討します。) | 12歳前後 上顎→成長終了 下顎→成長(この時期より 3年間旺盛になります。) 受け口にならないか?要注意な時期です。 |
第Ⅱ期治療 | 歯を並べる | 歯を動かす量を考えて、ブラケット矯正装置の設計を考えます。 |
また、この時期は、色々な装置が使用できる時期でもあり、この事が、成長期の矯正の最大のメリット(利点)になります。
ブラケットには、2種類あります。①メタルブラケット②クリアブラケットです。
クリアブラケットの場合は、前歯4本だけですが、上顎+2万2千円、下顎+2万2千円
矯正料金に加算されます。それぞれの利点・欠点についてご説明いたします。
(治療期間)は、男子の場合は、身長が落ち着く20歳頃まで顎の成長も継続します。その時まで管理が必要です。また、矯正終了後リテーナー(後戻り防止)装置を装着します。通常は、約3年位持ちますが、古くなり次第、新しく作ります。
その時の費用は、2万円位必要です。
(支払方法)
西村歯科医院では、「子ども矯正」と「大人の矯正」の違い「顎変形症を防ぐための子供の矯正の大切さを普及させるための活動」を、することが大切だと考えています。そのため、この普及活動にご賛同頂ける保護者の方のため、24回分割支払い(利息協力費として医院負担)の「アプラスデンタルローン」を開設しました。是非、周囲の知人の方に、お知らせください。(利息は、西村歯科が負担します。)
(子どもの悪習慣の改善を図る活動)
子どもの悪習慣の気づきは、早期の歯並びに現れます。それを、そのまま放置するのではなく、改善することが、結果的に歯並びも改善することになり、お子さんの将来の健康につながることだと、西村歯科医院は考えています。
(最後に・・)
西村歯科医院では、「子供のうちから矯正を!」の普及活動をしています。
なぜならば、上顎が、外側で咬んでいる事を、皆さんご存知ないからです。
上顎は、発育する期間が、決まっています。小学校6年間です。(80%)
つまり、お子さんの成長期に、矯正装置を使用し、自然な発育を促す事が、子供の矯正です。
つまり、口の機能(働き)を高めるための治療なのです。
一方、大人の矯正は、強制的に歯を並べる「口の働き」より、「美しさ」を追求する治療です。西村歯科医院では、「元気なお子さんを育てる」ことを目標にしています。是非、周囲の保護者の方へも教えて下さい。
(子どもの矯正のメリットを普及させるために・・)
*「松島町 西村」で検索すると、HPより動画が見れます。
是非、周囲のご友人にもご閲覧を薦めてみて下さい。