矯正相談で、来院した患者さんの症例です。
6歳8か月 女性
上下顎の前歯の生える場所がない。
親戚に反対咬合の患者さんの有無 | なし |
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態癖 :「うつ伏せ寝」が、顎の発育に影響します。 気が付いた時には、保護者の方が、 「仰向け」に直しましょう。 |
あり 低反発枕は使用してない。 睡眠時間は、10時間 |
鼻閉 | なし |
金属アレルギー | なし |
一番聞きたい事 | 料金・期間について |
むし歯治療の経験 | あり |
習慣的の飲み物・食べ物 | 麦茶 |
永久歯の先天的欠如 | なし(永久歯は全てあります。) 智歯の存在は、不明です。 10歳前後に、智歯が発現する場合があります。 抜歯を必要とする場合は、智歯の深さにもよりますが、 西村歯科医院で行う場合と、大学へ紹介する場合があります。 |
楽器の習い事予定 |
なし 楽器を使用すると、歯並びが悪くなる場合があり、 将来、使用する予定がある場合は、 申し出てください。 |
通院できる時間帯は習い事がある為、月・水・木曜日PM通院可能です。
上唇小帯高位付着の経過観察が必要です。
前歯の大きさは、
全体的に、平均値より1.0mm以上 大きい歯になります。
矯正装置を使用しても、歯が生える場所が確保できない場合は、将来 ディスキング(削合)が必要な場合があります。
場所(部位) | 本人の歯幅径(mm) | 日本人の平均女性 | 差(+・-)mm |
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上顎中切歯 | 右側 9.6 左側 9.5 |
8.24mm | +1.36 +1.26 |
下顎中・側切歯 | (右側) 中切歯 6.3 側切歯 未萌出 (左側) 中切歯 6.3 側切歯 7.0 |
5.19mm | (右側) +1.11 _ (左側) +1.11 +1.81 |
(治療期間と治療装置について)
大きな流れとしては、(第Ⅰ期治療)→(再評価)→(第Ⅱ期治療)の3Stepになります。
①(第Ⅰ期治療)→発育を補助する期間
②12歳前後(再評価)→上顎の成長が、90%完成した時期。
(この時期は、上顎の成長は、ほぼ終了です。)
12歳以降は、下顎の前方への発育が、盛んになります。(受け口になる可能性が高くなります。
矯正装置により、どの位顎が成長したか?の再評価する時期です。
③(第Ⅱ期治療)→成長期終了後 永久歯の生える場所どの様に並べるか?検討する時期
になります。
(第Ⅰ期治療)→顎の発育を促し、歯を並べる場所を確保する時期です。
子どもの顎(顔)の発育が、順調に発育する環境を整える時期です。
子どもの矯正には、とても大切な時期になります。
(理由)
1、場所の確保
2、成長期の発育を充分させる事
おおよその時期 | 目的 | 装置の種類 |
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第Ⅰ期治療 | 顎の発育(歯が並ぶ場所の確保) | あまり目立たない装置をし、 可能な限り、裏側で矯正を考えています。 表の装置は、一時的な期間使用します。 |
再評価の時期 | 顎の発育の再評価 (抜歯か?非抜歯か?を検討します。) |
12歳前後 上顎→成長終了 下顎→成長(この時期より 3年間旺盛になります。) 受け口にならないか?要注意な時期です。 |
第Ⅱ期治療 | 歯を並べる | 歯を動かす量を考えて、 ブラケット矯正装置の設計を考えます。 |
(再評価)12~13歳前後に、再評価し、抜歯が必要か?又は、ディスキング(削合・形態修正)で治療するか?の再評価を行います。
*基本的には、西村歯科医院は、抜歯をしない矯正が主体ですが、抜歯矯正が必要な発育をする場合もあり、その都度、ご説明を致します。
また、外科(顔の手術)矯正(この場合は大学での矯正になります)必要性についてもご説明致します。大学へのご紹介は、可能です。→高校生まで待って、保険適用の外科矯正になる場合もあります。(顎変形症の診査も、併せて行います。)
(第Ⅱ期治療)→個々の歯を並べる時期です。
3、歯を並べる
4、後戻り防止